稲上耳鼻咽喉科・気管食道科|津市河芸町東千里の耳鼻咽喉科

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入浴

 日本で入浴が始まったのは奈良時代だとされています。当時は蒸気浴で「病を除き福が得られるもの」という仏教の教えがあったようです。現在のようなお湯につかる習慣は江戸時代の銭湯から広まったと言われています。湯船につかる習慣のある国は限られ、世界的にみるとシャワーを好む国が多いです。日本では体の汚れを落とすだけでなく、温まる・癒される点が好まれて湯船につかる習慣が定着したと考えられています。

 

入浴の効果

  1. 体を温める〜入浴の健康効果で最も期待されるのは、簡単に温められることです。湯船につかると一時的に体温が上がり内臓や免疫系の働きを高めやすいです。
  2. 血流を促す〜体が温まると血流は良くなり、痛みやコリの軽減につながります。さらに湯船の水圧が体にかかることでも血液やリンパ液の流れが促されます。むくみの解消にも有効です。
  3. 筋肉をほぐす〜常に重力がかかる体を支えている筋肉はいつも緊張状態にあります。湯船につかると水の浮力によって重力は10分の1ほどになり、筋肉を重力から解放することができます。
  4. 自律神経を安定させる〜お湯の温度には自律神経を切り替えるスイッチの役割があります。ぬるく感じる40°Cでは副交感神経が、少し熱い42°Cでは交感神経が刺激されます。

サウナは自律神経を適度に刺激する効果があるとわかっているそうです。

 

健康的な入浴法

健康効果を得るには湯温40°C1020分の入浴が目安だといわれています。ぬるめの温度でじっくりつかると体を芯から温めることができます。入浴は日常から解放されるくつろぎの場でもあります。深呼吸したり首や肩をゆっくり回して筋肉をほぐしたりすると癒しの効果は高まります。

 

安全に入浴するために

1)入浴前はコップ1杯の水を飲みましょう

入浴中は汗をかくことで水分やミネラルが失われるため入浴前後の水分補給が大切です。飲み物は水でもよいですが、おすすめはミネラルを含む麦茶。水よりも体内への吸収がよく脱水を改善する作用が強いという研究結果がでているそうです。

2)あらかじめ脱衣所や浴室を暖めておきましょう

冬場は特に脱衣所を温めておき浴室との温度差をなくしてヒートショックのリスクを少なくしましょう。

3) 湯船に入る前にかけ湯をしましょう

いきなり熱いお湯につかると身体の心拍数や血圧が上がる可能性があるため、かけ湯をすることで心拍数や血圧の急上昇を防ぐ効果が期待できます。かけ湯をするときはは手先足先からはじめ、そのあと胸やお腹などの内臓に近い場所にかけるようにするとよいでしょう。 

4) 浴槽から出るときはゆっくり立ち上がりましょう。

5) 食事と入浴の間は30分ほどあけましょう。

食事と入浴のタイミングはどちらを先にしてもいいのですが、血圧が低くなりやすい食後すぐや飲酒後は入浴を避けましょう。食事の直前直後に入浴すると胃腸に血が巡りにくくなり、消化の妨げとなってしまう可能性があるようです。

6) 朝晩は特に血圧が変動しやすいので、心配な人は日中に入浴するのも一つの手です。

7) 体が温まり免疫系の働きをよくなる、水蒸気を吸い込んで喉や鼻の粘膜が潤うといったことから、かぜ気味のときも入浴は可能だといわれています。ただし、体力が消耗されるので高熱のときは控えるのが望ましいです。

 

目的別の入浴ポイント

  1. 眠りの質を高めるには、就寝1〜2時間前に入浴するのがよいとされています。
    入浴で上昇した深部体温は90分ほど経つと急に下がり眠気が訪れます。そのタイミングで布団に入るとよい睡眠がとれるといわれています。リラックスした体のまま眠りにつきたいので、入浴後は交感神経を刺激するような仕事や運動などはしないでゆったり過ごしましょう。
  2. 冷えは頻尿の一因なので体を温める入浴は頻尿対策にも効果的です。ただし、
    入浴後は水分の巡りがよくなり尿を排出しやすい状態が続くため就寝2時間以上前にに湯船につかることが勧められます。
  3. 血流が促される入浴は肌にもよいのですが、長湯や熱いお湯では皮膚の保湿成分が流失して乾燥を進めてしまいます。乾燥肌対策には40°C以下のお湯につかり、肌をやさしく洗いましょう。お風呂上がりはクリームを塗って保湿しましょう。
  4. やる気を出したいときや気分が落ち込んだときは、少し熱めの42°Cで5分ほど湯船につかると交感神経のスイッチを入れることができます。

目的と体調に合わせて参考にしてみてください。

自宅で手軽に温まることのできるお風呂で、心身の健康を維持していきたいですね。