インフルエンザが一段落したかと思えば胃腸かぜが猛威を振るい、寒い季節は何かと体調を崩しやすいですね。新型インフルエンザのワクチンが輸入されたようですが国内産もまだ在庫があり、輸入ワクチンの行き先はどうなるのでしょうか。もっと早期に一般の方にまでワクチン接種が出来る体制を作るべきだったと思い知らされます。まだインフルエンザワクチンを接種されていない方は国内産ワクチンの在庫があるうちに接種されることを希望いたします。 メタボリックシンドロームの記事を書いた直後に報道で女性の腹囲に基準を80cm以上とするように厚生労働省が動き出したそうです。メタボリックシンドロームは循環器系の疾患に関係しますががん患者が増えている時代やはり禁煙も大きく取り上げて欲しいものです。癌に対するテーラーメード治療とか遺伝子治療とか話題はありますが、やはりがん治療は早期発見、外科的摘出に勝るものはありません。 メタボリックシンドローム診断基準の国際的統一・・・日本の基準との違い 診断基準の不統一で臨床的に大きな混乱の可能性 このたび,国際糖尿病連合,米国心臓協会,米国立心肺血液研究所,世界心臓連合,国際動脈硬化学会,国際肥満学会がメタボリックシンドロームの統一診断基準を発表しました。今回のポイントは新たな国際統一基準では腹囲を必須項目としないということです。欧米のメタボリックシンドロームの診断基準と日本のメタボリックシンドロームの診断基準を比べて もっとも違う点は、 1.男性のウエストの周囲径が 欧米の方が日本人と比べて大きい。 2.女性の場合だと 男性とは、逆で日本人の方が大きい。 新たな診断基準は以下の通りであり,必須項目は設けなかった。 下記の5項目のうち,いずれの3項目が満たされた場合でもメタボリックシンドロームと診断する。 (1)腹囲:人種もしくは国・地域に特異的な基準(日本人は男性85cm、女性90cm以上)・・・今の基準は男性男性90cm、女性80cm以上となっています。 (2)トリグリセライド(TG)上昇:150mg/dL以上,もしくはTGに対して薬物療法中 (3)HDLコレステロール(HDL-C)低下:40mg/dL未満(男),50mg/dL未満(女), もしくはHDL-Cに対して薬物療法中 (4)血圧上昇:130mmHg/85mmHg以上,もしくは降圧薬使用中 (5)空腹時血糖上昇:100mg/dL以上,もしくは血糖降下薬使用中 日本は世界の趨勢から外れてしまった ポイントは,腹囲を必須項目から外したことと,インスリン抵抗性や高インスリン血症に関係する項目を入れなかったことである。これで国際的には臨床医が使用しやすく(インスリン抵抗性を測定しなくてよい),混乱しない(さまざまな学会が統一している)診断基準ができあがったと言えます。内臓脂肪型肥満に危険因子(高血圧・高血糖・高指血のうち 2つ以上を含む)を加えた状態がメタボリックシンドロームだという概念は、国際的な流れになってきています。ちなみにもう一度現在の 日本の診断基準を示しておきます 必須項目 ウエスト(おへその位置)周り 男性・・・85cm以上 女性・・・90cm以上 選択項目 上記と以下のうち2項目以上 1.中性脂肪値・・・150mg/dl以上 HDLコレストロール低値・・・40mg/dl未満 2.収縮期血圧・・・130mmHg以上 拡張期血圧・・・85mmHg以上 3.空腹時高血糖・・・110mg/dl以上
PET検査は癌の早期発見に有用と一般には認識があるようですが必ずしもそうではありません。医師の中にもそのような誤解をされている方がいることも事実です。PET検査は悪性腫瘍細胞のブトウ糖代謝が一般の正常細胞に比べて亢進するという特性を利用した画像診断検査です。具体的には腫瘍の良性、悪性の鑑別、転移の有無、治療後の評価(抗がん剤使用後の効果判定)、再発の有無の診断に役立っています。全身をくまなく検査し、かつ短時間、苦痛なく診断できる夢のような検査です。甲状腺疾患は嚢胞や慢性甲状腺炎、良性腫瘍、甲状腺腫など自覚症状なくてエコーをするとかなりの確率で引っかかってきます。PET検査でも同じで甲状腺腫やバセドウ病、慢性甲状腺炎で陽性に映ることが分かっています。これらの病気は超音波検査で悪性かどうか大概除外できます。甲状腺腫に合併する甲状腺癌もあります。頭頚部癌の早期がんはPETでは発見できません。肥えた人の目による診断がもっとも確実です。